先端技術を短期間に習得 「ナノ学位」にIT業界も注目
インドで人事関連のブログを運営するジャプリート・セシ氏によれば、求職市場での競争が激しさを増すなか、ナノ学位があれば頭ひとつ抜け出すことができる。「履歴書が10枚送られてきて、5番目や6番目の応募者がナノ学位を持っていれば、こうした人はすでに一定の水準に達していることが分かる」と話す。
人事担当者は、スキルの有無やコーディング能力について悩まずにすむという。IT業界はこうした革新の波の先頭を行っており、やがて他の業界も追従するのではないかと見ている。
ユダシティーのナノ学位はすでに有名企業に認められており、マイクロソフトやアクセンチュアといった企業が採用パートナーに名を連ねている。
また、従来の教育ではIT業界の変化のペースについて行くのが難しくなるなか、講義の内容を簡単に最先端に保てる点も重要だという。シェン氏も指摘するように、2年前に主に必要とされていたのはウェブ開発者としての能力だが、現在はモバイル関連の求人ニーズが圧倒的だ。
シェン氏によれば、企業はこうしたニーズを満たすことができる即戦力の重要性を痛感している。「雇用側はみな似たような人材を獲得しようと競争していることに気付いており、すでに変化の必要性を認識している。人材不足が話題になるとき、それを真っ先に痛感するのは企業だ」と話す。