先端技術を短期間に習得 「ナノ学位」にIT業界も注目
(CNN) 学位の取得には時間とお金がかかるもの。だが米検索大手グーグルは、わずか6カ月で取得できる「ナノ学位」という仕組みを後押ししている。
ナノ学位は米国に本拠を置くユダシティー社が考案した。「アンドロイド開発」や「データ分析」など、ITの専門分野に特化した形で最先端の技術を学べるオンライン学習コースだ。
提唱者らによれば、ナノ学位は従来の学位よりも短期間で学べ、専門に特化しており、実践的。変化の激しい今日の環境にあっても、容易に最先端の内容を学ぶことができる。世界レベルの教育を安価で簡単に受けられるのが利点だという。
ユダシティーによると、2014年は1万1000人以上がナノ学位の受講登録を行った。同社の国際部門の副社長、クラリッサ・シェン氏は、「企業が高い関心を寄せている。全体的なマクロ経済の傾向をみれば、専門的なスキルへの需要がなくなることはない」と話す。
現行の大学モデルではこうした需要を満たすことができないため、高い技術が求められる職に就けるよう学生を後押しする別の選択肢が生まれるだろうとの考えだ。
ユダシティーはグーグルとの関係が深い。同社の最高経営責任者(CEO)のセバスチャン・スラン氏はかつて、グーグルの研究開発部門「グーグルX」を運営していた。自動運転車プロジェクトを率いたこともある。