先端技術を短期間に習得 「ナノ学位」にIT業界も注目
グーグルの開発者訓練部門で上級プログラム・マネジャーを務めるピーター・ルバース氏も、ユダシティーと協力。「教育を民主化し、世界中で受けられるようにする」という同社の目標と緊密に連携してきた。グーグルとしても他社と連携することで、よりスピード感が増すという。
こうした連携により専門家の知見が得られ、グーグルや交流サイト大手フェイスブックのような企業から講師を招聘することもできるようになった。
学費は従来の学位と比べてはるかに安い(月200ドル=約2万4000円)。ユダシティーが投資を拡大しているインドでは、月9800ルピー(約1万8000円)で講義を受けることができる。また、卒業にあたって費用の半分を返金する試みも各国で行われている。大半の学生は6~9カ月でナノ学位を修了するという。
ナノ学位を履修するのに大学の学位は前提とされていない。ただ、個々のプログラムに関連した受講資格を満たす必要はある。例えば、データ分析のコースを受講したい人は、プログラミングの経験をはじめ、記述統計や推計統計学についての高度な理解が求められる。
世界2位の300万人のソフトウエア開発者がいるインドでは、特にナノ学位への関心が高い。ユダシティーはこのほど、インド有数の財団であるタタ・トラスツとの連携を発表。授業をより広く受けられるようにするほか、将来の雇用者と卒業生の橋渡しをする狙いだ。