ヤフーとLINEが経営統合、米国などの巨大IT企業に対抗
香港(CNN Business) ソフトバンクは18日、ネット企業「ヤフー」を展開する傘下のZホールディングス(HD)がメッセージアプリの「LINE(ライン)」と経営統合する計画を明らかにした。米中の強力なライバル企業に対抗するため、アジア諸国への市場拡大をにらみながら競争力を維持する必要があるとしている。
ZHDの川邊健太郎社長とLINEの出澤剛社長は同日、共同記者会見に臨み、世界的な巨大IT企業の台頭を受けて両社が危機感を共有している現状を説明した。
出澤氏は、両社が統合しても世界のハイテク市場で先頭を走る各社とは依然として大きな差があると指摘。川邊氏は、人工知能(AI)が巻き返しの鍵になるとの見方を示した。
投資家は経営統合の判断を歓迎している。18日の東京株式市場でLINE株の終値は2.2%高を記録。ZHD株は1.2%高だった。
証券会社ジェフリーズのアナリスト、アトゥル・ゴヤル氏は、両社のプラットフォームが統合されれば、それぞれのサービスをユーザーに対して抱き合わせで販売することができ、収益の増加が見込めると分析。さらに「アクセスが可能なデータも格段に増え、広告主に対する交渉力も強化されるだろう」と予測している。