アップル「Airtag」で子どもを追跡、CNN記者がプライバシー機能を検証
AirTagは物にのみ使うことを想定しているが、アップルは不正防止のための安全対策も講じている。例えば同社は位置情報を保存しない。また、AirTagの持ち主が近くにいない状態でiOS端末のユーザーが追跡されていると思われる場合、そのユーザーに警告の通知が届く。AirTagが3日たっても持ち主のiOS端末に再接続されない場合は音が鳴り始める。
「AirTagは業界で初めて、迷惑な追跡を積極的に阻止する機能を搭載した」とアップルは説明する。
こうした安全対策はまだ開発途上にある。私は息子のベビーシッターに渡した自分の鍵に、AirTagを取り付けておいた。しかしAirTagが私のiPhoneから離れても、ベビーシッターのiPhoneに通知は出なかった(ベビーシッターのiPhoneはiOS 14.5に更新されていなかった)。
iPhone以外のスマートフォンでも、AirTagに近づければ短距離無線経由でAirTagを無効にする方法がポップアップ表示される。ただしそれができるのは、自分が追跡されていることを知り、AirTagを見つけられた場合のみ。AirTagが音を出すまでにかかる3日という時間は長い。
プライバシー専門家などからは悪用を懸念する声がある。例えばフェイスブックやウーバーなどに助言を行っているドメスティックバイオレンス防止団体はAirTagなどの製品について、加害者が被害者の居所をこっそり監視する目的で利用する可能性があると懸念を表明している。