中国の「口紅王子」、ライブ配信番組に復帰 3カ月間不在の謎明かさず
李氏は「ついうっかり」ミスを犯しただけかもしれないが、天安門での弾圧は明らかにタブーであり、タイミングが「命取り」になったと、米ジョージア大学のロンビン・ハン准教授は指摘する。
20日の番組で李氏は、3カ月出演していなかった理由も、その間どこにいたのかも説明せず、ただ商品の紹介のみに集中。取り上げられた化粧品や洋服などは、熱心なファンが即座に購入していった。
画面上には、「やっと戻ってきた」「お帰り」といったファンのコメントが流れていた。
中国では同じくインフルエンサーで「生配信の女王」として知られる黄薇氏も、昨年12月に脱税したとして罰金を科されて以降、オンライン上から姿を消した。同氏は主要なソーシャルメディアとオンラインショッピングのプラットフォームに数百万人のフォロワーを抱えていたが、同月にそれらのアカウントも削除された。
今年6月、李氏の配信が中断されてから2週間後、中国政府は国内のライブ配信業界への締め付けを強化。規制当局が配信番組の司会者による「不正行為」について31の禁止事項を新たに設定したほか、「正しい政治的、社会的価値観を守る」よう、これらの司会者に要請した。