中国の「口紅王子」、ライブ配信番組に復帰 3カ月間不在の謎明かさず

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「口紅王子」として有名な李佳琦氏が、6月以来初めてネット通販番組に出演した/VCG/Getty Imags

「口紅王子」として有名な李佳琦氏が、6月以来初めてネット通販番組に出演した/VCG/Getty Imags

香港(CNN Business) 中国で屈指の人気を誇るライブ配信番組の出演者が20日夜、ひっそりとオンライン上での復帰を果たした。この男性インフルエンサーは3カ月前、戦車に見立てた菓子を紹介して以降姿を見せなくなっていた。当該の菓子については多くの人が、天安門事件に対する遠回しの言及だったとの見方を示していた。

20日夜、李佳キ氏(キは王へんに奇)はアリババの通販サイト、タオバオ(淘宝)の商品紹介ライブ番組に復帰した。

李氏のSNSアカウントに出演の告知はなかったが、番組に同氏が姿を現すと、最初の数分で視聴者数は数千人に跳ね上がった。2時間の番組が終了するまでには、過去の配信の大半を上回る6300万人が視聴していた。

30歳の李氏は中国で最も有力なインターネット上の著名人の一人。口紅1万5000本を5分で販売したエピソードから「口紅王子」の異名をとる。

しかし今年の6月3日にライブ番組が突然中断すると、李氏からはその後一切の発信がなくなっていた。同日は1989年に天安門事件が起きた日付の前日に当たる。中断直前、李氏はウェハースとクッキーで戦車のように見立てたアイスクリームを紹介していた。

複数の専門家は李氏について、ほぼ間違いなく中国政府による検閲を受けたと分析。戦車の形状をしたものは中国国内では扱いの難しいシンボルで、多くの人が天安門事件での虐殺を連想する。

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