もっとスリルを――変わる竹馬乗りの世界 中国
河北省の場合、竹馬乗りは地面から1メートルほどの高さを「歩く」。衣装は精霊のもので、大きな頭の幽霊や呪術師、悪の王などが登場する。
町から町へと旅していき、太鼓や銅鑼(どら)を鳴らして到来を告げる。伝統的な演目では踊ったり、次々に高くなる障害物を飛び越したりするほか、片脚でバランスを取ってもう一方の脚を開く動きもある。
団長のリウ・グオゼンさん(舞台名はホン・ロンさん)から竹馬乗りに支払われる給与は年6万~7万元(約99万~116万円)。巡業に出ていない時は団長の古い農場で共同生活を送っている。
観衆が求めるスリルは増大
竹馬乗りの生活は厳しい。転落や骨折は避けられない。そう語るリウさんは現在37歳で、これまで10年以上にわたり訓練を重ねてきた。
しかし中国の発展に伴い、竹馬乗りは新たな課題にも直面している。観衆の興味をつなぎとめる方法だ。
「以前は村から村へと移動して歩いてみせるだけだった」「今はこの種の演技を好む人は多くない。雑な言い方になるが、少し飽きてしまったのだと思う」(リウさん)
このため雑技団では徐々に新しい動きに取り組んでいる。着想を求めた先はインターネットだ。