ホテル絶賛や酷評の口コミは本物? 確認義務付ける法案、イタリア議会に提出
ローマ(CNN) 旅行情報サイトに投稿される口コミについて、ユーザーが本当にその施設を利用したのかどうかなどの確認を義務付ける法案がイタリア議会に提出された。
法案は、「トリップアドバイザー」のような旅行口コミサイトに対し、口コミを投稿したユーザーが本当にその施設を利用したのかどうか、高評価と引き換えに報酬を受け取っていないかどうかの確認を義務付ける内容。
口コミを投稿するユーザーは有効な身分証明書で本人確認を行う必要があり、自分が過去2週間以内にその施設に滞在していたことを証明しなければならない。
法案はイタリア観光相が支持しており、上下両院を通過する見通し。目的は不当な競争を抑制して隠された広告を露呈させ、詐欺を根絶することにある。
宿泊施設や飲食店が返答したり、悪評の口コミの削除を求める権利も盛り込まれている。悪評については、たとえ真実だったとしても、問題が解決されたことを証明できれば2年後には観光施設側が削除を要請できるとしている。
対価を払って高評価の口コミを書かせることや、高評価の口コミと引き換えに割引などを持ちかけることも禁止する。
こうした法案が成立すれば、欧州では初めてとなる。
現時点で法案の対象となるのは宿泊施設や飲食店などの施設のみ。しかしいずれは、例えばアマゾンのような大手のサイトに掲載される商品やサービスにも対象が拡大される可能性がある。