オバマ大統領、対シリア軍事行動の意向 議会に承認求める
米当局者らによると、オバマ大統領は演説に先立ち、フランスのオランド大統領と電話で会談した。
両首脳は、アサド政権に化学兵器使用は容認できない犯罪だという明確なメッセージ送るべきだとの意見で一致したという。英国のキャメロン首相は議会の承認を得られず、シリア軍事介入の断念を表明している。
ロシアのプーチン大統領は国営RIAノーボスチ通信とのインタビューで、アサド政権が化学兵器を使用したことを示す証拠は見ていないと述べ、米国の主張を「まったくのナンセンスだ」と改めて批判。5日からサンクトペテルブルクで開かれる20カ国・地域(G20)首脳会議の場で、オバマ大統領とこの問題について話し合うと述べた。
一方、シリアで化学兵器使用の有無を調べていた国連調査団は31日、収集した試料などを持って出国した。
国連報道官は同日の記者会見で、調査の対象は「化学兵器が使われたかどうかであって、だれが使ったかではない」と強調した。データや試料の分析には最大3週間かかるとみられる。国連の潘基文(パンギムン)事務総長は「シリア問題には政治的な解決策しかなく、軍事行動という選択肢はない」との立場を示している。