ISISとの戦闘は新たな局面に、オバマ大統領
(CNN) オバマ米大統領は9日に放送された米CBSニュースのインタビューで、イラクに派遣する米兵1500人の増派について、イスラム過激派「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」掃討作戦の失敗を示すものではなく、作戦が新たな局面に入ったことを示すものだと強調した。
インタビューの中でオバマ大統領は、「これまでの空爆はISISの能力をそぎ、前進を遅らせる上で非常に効果的だった」と評価。「今必要なのは、ISISを押し戻すことのできるイラクの地上部隊だ」との見方を示した。
そのうえで、米軍は地上戦には加わらないという従来からの立場を強調しながらも、イラクの部隊がISISに対して攻勢に出る準備が整えば、米国は「空からの近距離支援」を行うと表明した。
シリア情勢については、米国にとっての現在の優先課題はISISの撲滅にあると述べ、「我々はシリア国内での政治的解決を望んでいる」「だがそれは長期的な課題だ。武力での解決は不可能であり、試みてもいない」と語った。
シリアとイラクでは今も衝突が続く。英ロンドンに本拠を置く「シリア人権監視団」によると、シリア政府は9日、ISISの制圧地にたる爆弾を投下し、子ども1人を含む少なくとも21人が死亡した。