航空ショー練習中の曲芸機墜落、操縦士が死亡 米
(CNN) 米ニューヨーク州で行われる航空ショーに向け曲芸飛行の練習をしていた単発エンジン機が28日、同州の森林地帯に墜落し、警察によると、パイロット1人が死亡した。地上の負傷者はいない。
事故があったのは同日午後2時ごろ。パイロットは空中で機体の制御を失い、ニューヨーク市の北約112キロのスチュワート国際空港に隣接する森林地帯に墜落した。警察はパイロットの氏名は明らかにしていないが、航空ショーの関係会社と関わりのある民間人だという。
警察によると、パイロットが同機を上昇させていた際に機体の後部が壊れたとみられ、その後同機は急降下した。救難信号は出なかったという。
ニューヨークの航空機愛好家が集まるウェブサイトの編集者、ベン・グラニッチ氏はCNNの取材に対し、機体を急上昇させ曲芸に入った後速度が落ちたと証言。次の瞬間には機体が反転し、機体の尾翼が落下するのも見えたという。
墜落現場は森林地帯で、住宅街から遠く離れており、地上で負傷者は出なかった。数人が事故を目撃しており、うち少なくとも1人は当局に動画を提出。グラニッチ氏は、パイロットが「全てのエネルギー」を使い、なるべくひと気のない地点まで離れて墜落したようだとして称賛した。
パイロットが機体の制御を失った原因について、現時点では分かっていない。警察は「構造的欠陥」が原因と推測したものの、最終的な分析は米国家運輸安全委員会の調査員に委ねるとしている。
警察によると、ニューヨーク航空ショーは予定通り2日間にわたって行われ、F22戦闘機などが参加する。
英南部ショアハムでも22日に航空ショー中に墜落事故があり、少なくとも11人の死者が出ている。