米政府、エルサルバドル人の在留許可打ち切りへ 25万人対象

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米議会に対し、「一時保護資格」を適用された移民への支援を呼びかける人々

米議会に対し、「一時保護資格」を適用された移民への支援を呼びかける人々

(CNN) 米国土安全保障省は8日、中米エルサルバドルで2001年に発生した大地震以降、同国から米国へ避難した人々に在留資格を与えてきた措置を打ち切ると発表した。

対象となっているエルサルバドル人約25万人は19年9月までに退去するか、新たに合法的な滞在資格を取る必要がある。さらに米国で生まれたその子どもたちも20万人近くいるとされ、親だけが送還されて家族が離ればなれになるケースも続出しそうだ。

エルサルバドルは01年1月から2月にかけて強い地震に見舞われ、壊滅的な被害を受けた。米政府は当時、同国から避難してきた人々が送還されずに米国で職を得られるよう、「一時保護資格(TPS)」の制度を適用する措置を決めた。

措置の期限は1年半とされていたが、政府は今まで、エルサルバドルの状況が改善していないと判断して更新を繰り返してきた。しかしトランプ政権は、もともと一時的な措置だったという経緯や、同国の復興は完了したとの判断を理由に打ち切りを決めた。

移民の保護を訴える人権活動家らは、米国で生活を築き、税金を払い、経済に貢献してきたエルサルバドル人の在留資格を奪うのは残酷だと主張する。同国は今も暴力や貧困を抱え、危険な状態だと指摘する声もある。

エルサルバドルでは地震発生前の80年代から内戦が続き、多くの人々が米国へ逃げ込んでいた。同国の経済は現在、米在留者からの送金に大きく依存している。

トランプ政権は先月、中米ハイチ出身の5万人余りに与えられているTPSを19年7月に打ち切ると宣言していた。今年さらにネパール、ソマリア、シリア、イエメン出身者らのTPSについても延長か打ち切りかを決める見通しだ。

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