メキシコ国境で入国禁止相当措置を検討か、米政権
ワシントン(CNN) ホンジュラスなど中米諸国を出発した数千人規模が米国移住を目指し徒歩で北上している「キャラバン」と呼ばれる問題で、トランプ米政権が対メキシコ国境線で一部の難民保護申請者を対象に入国禁止措置に似た大統領令を検討していることが27日までにわかった。
米紙「サンフランシスコ・クロニクル」がこの大統領令の議論の推移に通じている消息筋の情報として報じた。ただ、最終決定には至っておらず、断念される可能性もあるとしている。同消息筋は、この案はあくまで検討の段階にあるとした。
同紙によると、この大統領令はトランプ氏が昨年打ち出した一部のイスラム諸国の住民を対象にした入国禁止令同様の法的根拠に頼る可能性がある。具体化した場合、対メキシコ国境線での入国規制が大幅に強化されることを意味する。
米ホワイトハウス当局者はクロニクル紙の取材に、「政権は民主党が創出した大規模な不法移住の危機に対処するため行政、法律や立法の側面から広範な選択肢を検討している」と指摘した。
ただ、この大統領令のとりまとめ作業に詳しい米政府当局者は同紙に、法律的な解釈などで制約に直面する可能性もあるとした。法的根拠に疑問点がある物事を押し通すような作業とも形容した。
クロニクル紙の今回の報道について、米紙「ニューヨーク・タイムズ」や米政治ニュースサイト「ポリティコ」はその信ぴょう性をほぼ認めた。
キャラバンの問題に関してCNNは最近、マティス米国防長官が国境警備隊の任務を支援するため800人ほどの兵士をメキシコとの国境線に派遣する方針を決めたと報じていた。