米爆発物送付、フロリダ州の男を逮捕
(CNN) 米民主党の著名政治家やニューヨークのCNN支局などに相次いで爆発物が送り付けられた事件で、米当局は26日、シーザー・セイアク容疑者を逮捕・訴追した。セイアク容疑者は連邦法上の5つの罪に問われており、最大で禁錮48年を言い渡される可能性がある。
セイアク容疑者はこの日の朝、フロリダ州南部にある自動車部品店で拘束された。ニューヨークやカリフォルニア州では同日、民主党のブッカー上院議員やクラッパー元国家情報長官らに宛てた爆発物や不審な小包が新たに見つかっていた。
連邦捜査局(FBI)のレイ長官は記者会見で、国内各地で郵送された爆弾は計13個に上ると説明。未発見の小包が残されている可能性もあるとの見方を示した。
セッションズ司法長官によれば、セイアク容疑者の訴追内容は爆発物の違法郵送や、元大統領らへの脅迫など。捜査が進むなかで訴追内容が変化したり増えたりする可能があるとしている。
トランプ氏は同日午後、ホワイトハウスで会見し、捜査当局をねぎらうとともに「テロ行為」を非難。また、米国民としての結束も呼びかけた。
ただトランプ氏は今週、国内で増幅する「怒り」の責任はメディアにあると主張。一方で、公の言論で分断を招く言葉が使われる状況を自ら助長しているとの指摘は受け入れない姿勢を示していた。
容疑者の政治的な動機について、セッションズ氏は現時点では不明としている。
セイアク容疑者のソーシャルメディアのアカウントからは、トランプ大統領の熱心な支持者で、CNNなどのメディアを批判していた様子がうかがえる。
身元の特定に当たっては、少なくとも一つの小包から見つかったDNAと容疑者の携帯電話から採取されたDNAが手がかりとなったという。
捜査当局の情報筋によると、セイアク容疑者は大統領警護隊には知られていなかった。ただ、フロリダ州の記録では、1990年代初頭にさかのぼる複数の逮捕歴がある。