民主党幹部、トランプ氏に反論 「国民を人質にするのはやめるべき」
ワシントン(CNN) トランプ米大統領が8日夜のテレビ演説でメキシコ国境の壁建設を改めて求めたのに対し、野党・民主党のペロシ下院議長とシューマー上院院内総務が即座に反論した。
ペロシ、シューマー両氏はトランプ氏による演説の数分後にテレビ出演し、長引く連邦政府機関の一部閉鎖はトランプ氏に責任があると訴えた。
ペロシ氏は「大統領は米国民を人質に取り、危機をでっち上げるのをやめて、政府を再開させるべきだ」と主張した。
シューマー氏も、政府閉鎖と国境の安全をめぐる議論は切り離すよう呼び掛けた。
米議会では壁の建設費をめぐる与野党の対立で連邦予算が成立せず、政府閉鎖が18日間と、史上2番目の長さに及んでいる。
年明けから民主党が多数党となった下院では先週、壁の建設費を切り離した予算を成立させ、政府機関を再開するための法案が可決された。
だがトランプ氏はこの法案に拒否権を発動することが予想されるため、与党・共和党主導の上院では採決にかけられていない。
両氏はトランプ氏に対し、この法案に署名するよう改めて求めた。
シューマー氏は「民主党も大統領も、国境の安全強化を望んでいることに変わりはない。だがそれを実行する最も効果的な方法はなにかという点で、意見が大きく分かれている」と述べた。