トランプ氏、壁建設へ「非常事態宣言」か 政府機関の閉鎖続く
ワシントン(CNN) トランプ米大統領が要求するメキシコ国境の壁建設予算をめぐって与野党が対立し、連邦政府機関の一部閉鎖が続いている問題で、トランプ氏は6日午前、建設費を確保するため「今後2~3日の動向によっては国家非常事態を宣言するかもしれない」と改めて言明した。
トランプ氏はこの日、メリーランド州の大統領専用別荘、キャンプデービッドでの会合に向かった。出発に先立ち、ホワイトハウスでの記者会見で語った。
ホワイトハウス当局者は5日、CNNに対し、トランプ氏が国防予算を壁建設に使うため非常事態宣言を検討中だと話していた。
ペンス副大統領は6日午後、政府機関の再開に向けて議会指導部と協議したが、情報筋によれば進展の兆しはほとんどみられなかった。
ただしトランプ氏は同日夕、「生産的な会合」だったとツイートした。
同氏はさらに、壁はコンクリートでなく、米国製の鉄で建てるとの案を改めて示した。6日午前の会見では、国内鉄鋼メーカーのトップに壁の設計を依頼するつもりだと述べた。
6日午後にも記者団に、「非常事態宣言を検討している」「まもなく皆さんにお知らせする」と語った。
一方で民主党の有力下院議員、アダム・シフ氏は6日、CNNの番組で、大統領にそのような法的権限はないと主張。「トランプ氏は自分で自分を窮地に追い込んでいる」「今回の要求に屈したら、今後もさらに譲歩を引き出すため、政府閉鎖という手段に出る動機付けを与えることになる」と指摘した。