「不法入国者」許さぬ、手足失った元米兵が「壁」建設の資金募る

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「国境の壁」建設のための寄付を立ち上げたブライアン・コルフェージさん(左)/Brian Kolfage

「国境の壁」建設のための寄付を立ち上げたブライアン・コルフェージさん(左)/Brian Kolfage

(CNN) イラクでの戦争で両脚と右腕を失った米空軍の元兵士が、メキシコとの「国境の壁」建設の資金に充てるとの名目で、インターネット上での寄付を呼びかけている。壁の建設コストが含まれていないとしてトランプ大統領が政府予算案への不満をあらわにするなか、一般からの寄付によってこれを賄おうという考えだ。

インターネット上で広く寄付を募る「クラウドファンディング」 のサイト「ゴーファンドミー」で資金集めに乗り出したのは、米空軍の退役兵士のブライアン・コルフェージさん。21日早朝の時点で、約20万人から1000万ドル(約11億1000万円)を超える寄付が集まっているという。

壁の建設のため、トランプ大統領は50億ドルを予算に盛り込むことを求めている。これが実現しない場合は、現行のつなぎ予算の失効に伴い、一部の政府機関が閉鎖される可能性がある。

米国へ「合法的に」入国した移民の孫だというコルフェージさんは、2016年の大統領選でトランプ氏に投票した6300万人の有権者が1人当たり80ドルを寄付すれば50億ドルに届く計算になると指摘。ゴーファンドミーで集められる寄付の上限は10億ドルだが、現在これを引き上げる取り組みを行っているという。

寄付金を活用する具体的な方法については、ホワイトハウスとの間で複数の選択肢を検討中だ。トランプ大統領にも寄付の取り組みを直接伝えたいとしている。

寄付金が確実に壁建設に使われるよう、法律事務所と連携して書類も作成している。金額が目標に届かなかった場合、寄付金は全額払い戻されるという。

コルフェージさんは、壁の建設というトランプ氏の公約の実現を助けるのはすべての市民の義務だと強調。民主党の抵抗を乗り越え、「米国を再び安全に」しなくてはならないと語る。

そのうえで「あまりに多くの米国人が不法入国した外国人に殺害されている。米国の納税者を食い物にする不法入国者も多すぎる。彼らはわれわれの社会に何の貢献もしていない」との見解を示した。

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