政府機関の再閉鎖回避へ、与野党が原則合意 つなぎ予算の期限控え
(CNN) 米連邦政府の再閉鎖を回避するため、政府予算案をめぐる協議を続けてきた与党・共和党と野党・民主党の有力議員グループが11日夜、原則合意に達した。
合意成立の経緯や条件は明らかになっていない。しかし交渉に当たっていた共和党のシェルビー上院歳出委員長は、対立点とされる国境の壁建設費用や不法移民収容施設のベッド数について問われ、「その全てで合意した」と述べた。
議会では昨年、トランプ大統領が求める壁の建設をめぐって与野党が対立したため予算が成立せず、政府機関の一部が史上最長の35日間にわたって閉鎖に追い込まれた。閉鎖は今月15日までの期限付きでいったん解除され、与野党が改めて協議に入った。
協議にはシェルビー氏をはじめ、上下両院の歳出委員会から共和、民主両党の代表者計4人が参加していた。しかしトランプ氏がどこまで妥協を認めるのか、その意向が読めないこともあり、交渉は難航。つなぎ予算が切れる15日以降に政府が再び閉鎖される可能性も指摘されていた。
民主党側のリーヒ上院議員は、シェルビー氏らと11日夜に合意し、12日には合意文書の作成作業に入ることが目標だと話していた。
民主党の情報筋によると、双方は国境に設置する「物理的な壁」の予算を13億7500万ドル(約1500億円)、収容施設のベッド数を4万520台とすることで原則合意した模様。トランプ氏が求めていた壁建設費は57億ドルだった。ベッド数は共和党が5万2000台に増設、民主党が3万5520台に削減することをそれぞれ主張していた。
合意案はこの後、上下両院で可決され、トランプ氏の署名を得る必要がある。