前ウクライナ米大使、トランプ氏の電話会談に「衝撃受け打ちのめされた」
(CNN) 米国のマリー・ヨバノビッチ前駐ウクライナ大使は15日、下院公聴会で証言し、トランプ大統領がウクライナのゼレンスキー大統領との7月の電話会談で自身に批判的に言及したことを知って「衝撃を受け、打ちのめされた」と述べた。証言中にトランプ氏がツイッターでヨバノビッチ氏を攻撃する場面もあった。
トランプ氏は証言中にツイッターで、ソマリアやウクライナといったヨバノビッチ氏の赴任国に触れ、「マリー・ヨバノビッチが行った場所はどこも悪い状況になった」と主張。この数分後、アダム・シフ下院情報委員長(民主党)はヨバノビッチ氏に応答を促し、トランプ氏のツイートは証人への「脅迫が狙いだ」と指摘した。
シフ氏が「大統領はリアルタイムであなたのことを攻撃している」「名乗り出て不正を暴こうとする他の証人の意思にどのような影響を及ぼすと思うか」と質問したのに対し、ヨバノビッチ氏は「非常に脅迫的」との認識を示した。
公聴会で証言をする米国のマリー・ヨバノビッチ前駐ウクライナ大使/Alex Brandon/AP
ツイッターと下院でリアルタイムの応酬が繰り広げられた形となり、民主党議員の間では、トランプ氏による脅迫が弾劾(だんがい)条項に加わる可能性も指摘されている。
ヨバノビッチ氏は自身の解任について、トランプ氏の顧問弁護士ルディ・ジュリアーニ氏による「偽情報キャンペーン」がきっかけになったと証言した。
トランプ氏とゼレンスキー氏との会話については、「2首脳による電話会談の中にあのような形で自分の名前が出て、衝撃を受け、打ちのめされた。トランプ大統領は他の首脳に向かって私のことを『悪いニュース』と形容し、私に何かが起きるだろうと語っていた」「恐ろしい瞬間だった」としている。