殺処分寸前のニワトリ千羽、米保護団体が救出 新型コロナで養鶏場が経営難
(CNN) 米カリフォルニア州の動物保護団体が、経営難に陥ったアイオワ州の養鶏場で殺処分される予定だったニワトリ1000羽を救出したと発表した。
動物保護団体のアニマル・プレイスによると、この養鶏場は新型コロナウイルスの流行によって供給網が打撃を受け、規模の縮小を余儀なくされた。このためニワトリ10万羽以上を炭酸ガスで安楽死させる計画だったが、うち1000羽を同団体が引き取ることになった。
食品業界は、新型コロナウイルスの影響で食肉加工場が閉鎖され、農家は商品を販売できなくなるなど、供給網が大きな打撃を受けている。4月にはデラウェア州とメリーランド州の複数の養鶏場で、鶏肉処理工場の従業員が足りなくなったことを受け、ニワトリ200万羽が殺処分された。
アニマル・プレイスは寄付金を使ってプライベート機2機をチャーターし、16日にアイオワ州に派遣。ニワトリたちをカリフォルニア州の施設に輸送した。同団体の職員2人も車で30時間近くかけて現地を訪れ、救出作戦を見守った。
救出されたニワトリが航空機に積み込まれるのを待つ様子/Courtesy Animal Place
養鶏場は資金繰りが悪化して、この救出作戦の1週間ほど前からニワトリに十分な餌を与えていなかった。
ニワトリを乗せたチャーター機はアイオワ州を出発し、8時間かけてカリフォルニア州に到着。同団体は17日、新しい施設で自由に歩き回るニワトリの写真を掲載した。
「救出されたニワトリたちは、これまで草に触れたことも、太陽の光を感じたこともなかったが、これからは生涯、ニワトリらしく生きられる」とコメントしている。
After their first night of freedom, the hens woke up to a lot more room than they've ever had! Here are a few of...
Animal Placeさんの投稿 2020年5月17日日曜日
同団体はニワトリたちの健康状態の回復を待って、自宅の庭で飼ってくれる里親を探す予定。