米大統領選集計、バイデン氏がペンシルベニア州で差を縮める
ワシントン(CNN) 米大統領選の集計作業は5日も続き、民主党候補のバイデン前副大統領がペンシルベニア、ジョージア両州でトランプ大統領との差を縮めた。トランプ氏は、2期目に望みをつなぐためには両州を落とすことができない。
バイデン氏はこの日、民主党有権者の利用が多い郵便投票で大差を付け、得票数を着実に上積みした。一方、トランプ氏の関係者は複数の訴訟を提起するとともに、陰謀論を展開。トランプ氏自身はツイッターに「集計をやめろ!」と書き込んだ。
両候補の接戦は、戦いの行方を左右するネバダ、アリゾナ両州でも続いている。CNNの予測では、選挙人獲得数は現時点でバイデン氏が253人、トランプ氏が213人。
当局者によると、ペンシルベニア州では5日または6日に大半の集計が完了する可能性がある。バイデン氏は一時はトランプ氏に50万票以上の差を付けられていたものの、現在は6万5000票弱の差まで詰め寄っている。同州ではフィラデルフィア周辺を含む民主党寄りの地域からの票を中心に、未集計が残っている。
ジョージア州でもバイデン氏が郵便票で優位に立ち、州都アトランタを含むフルトン郡の集計結果が入ってくる中で、トランプ氏との差を4000票以下に縮めた。同州の開票率は98%。
トランプ氏はジョージア、ペンシルベニア両州を落とすと選挙人270人を獲得する道が絶たれる。このため、再選の可否は両州での今後数時間の展開にかかっている。
バイデン氏はこの日、デラウェア州ウィルミントンで演説を行った。「米国では投票は神聖であり、この国の国民が意思を表明する手段だ」と述べ、集計作業が続く中でも平静さと忍耐を保つよう呼び掛けた。