グリシャム大統領夫人首席補佐官が辞任、デモ暴徒化受け
(CNN) 米ホワイトハウスの元広報部長兼大統領報道官で、現在はメラニア・トランプ大統領夫人の首席補佐官を務めるステファニー・グリシャム氏が6日午後、辞表を提出した。ホワイトハウス当局者が明らかにした。
グリシャム氏は即時辞任した。米首都ワシントンでのデモが暴徒化したことを受けた対応だという。
グリシャム氏はトランプ政権で最も在任期間が長い当局者の1人で、トランプ氏がまだ大統領候補だった2015年、選挙戦の報道担当スタッフとして同氏に仕え始めた。
ホワイトハウス入りした後はショーン・スパイサー大統領報道官の下で副報道官に就任したものの、17年3月にはメラニア氏によってホワイトハウス東棟のスタッフに起用された。東棟の広報部長に就任したグリシャム氏は間もなく、メラニア氏のスタッフで最も目立つ存在になった。
グリシャム氏はCNNに寄せた声明で、「ホワイトハウスで米国に仕えることができたのは光栄」と説明。各地の子どもを助けるというメラニア氏のプロジェクトの一員になれたこと、現政権が多くの成果を上げたことを誇りに思うとしている。
CNNはメラニア氏の事務所にコメントを求めたものの、回答はない。
トランプ大統領が暴力をあおり、暴徒の非難を拒んでいることを受け、側近の間では辞任を検討する動きが増えている。トランプ政権の任期切れまではあと14日間しかないが、側近の多くは大統領の行動に不快感を覚え、これ以上トランプ氏に仕えることはできないと考えている。
グリシャム氏に続いて辞任する側近が出るかは現時点で不明だが、ホワイトハウス内のいら立ちは強く、トランプ氏はこれまで以上に孤立した状態で任期最後の日々を過ごすことになりそうだとの見方が強まっている。