バイデン氏の勝利「阻止できない」、ペンス副大統領がトランプ氏に告げる
(CNN) 米国のペンス副大統領は5日、ホワイトハウスで、トランプ大統領に対し、昨年11月の大統領選でバイデン次期大統領が勝利したとの承認を阻止する権限は自分にはないと告げた。事情に詳しい関係者がCNNに明らかにした。連邦議会では6日に大統領選の選挙人投票の集計が行われ、勝者が確定する見通し。
トランプ氏はかねて選挙結果を覆すようペンス氏に圧力をかけていた。上記のやり取りでは、承認阻止を拒否した場合、ペンス氏に政治的な「損害」が及ぶと警告したという。
両者の会話について説明を受けた関係者が付け加えたところによれば、ペンス氏はトランプ氏に対し、承認手続きを妨げる権力は自分に存在しないと穏やかに通告したという。
続けてペンス氏は、そうした権限が存在するという外部からの見方はあるとしながらも、実際には権限がないことをホワイトハウスの上級顧問らから告げられたと説明した。
ペンス氏はこの会話に先駆けて上院議員と面会し、承認手続きで自身の果たす役割を確認していた。
トランプ氏へのペンス氏からの通告は米紙ニューヨーク・タイムズが最初に報道した。
一方でトランプ氏の上級顧問の1人は、ペンス氏が予想されているよりも攻撃的な姿勢で手続きに臨む可能性があると指摘。あまりに淡々と進行するのではトランプ氏とその政治基盤の怒りを買う恐れがあるため、ペンス氏としてはそうした事態を避ける公算が大きいという。
「ペンス氏はただのお飾りにはならないだろう」(同上級顧問)