議事堂乱入、暴徒が「偽のトランプ氏支持者」だったとの証拠なし FBI長官

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米連邦捜査局(FBI)のクリス・レイ長官=2019年5月7日、米ワシントンDC/Chip Somodevilla/Getty Images

米連邦捜査局(FBI)のクリス・レイ長官=2019年5月7日、米ワシントンDC/Chip Somodevilla/Getty Images

ワシントン(CNN) 米連邦捜査局(FBI)のクリス・レイ長官は2日、連邦議会上院の司法委員会で証言し、1月6日に起きた連邦議会議事堂襲撃事件で議事堂に乱入した暴徒について、トランプ前大統領支持のデモ参加者を装った「なりすまし」だったことを示す証拠は見つかっていないと明らかにした。

これらの暴徒をめぐってはこの数週間、実際にはトランプ氏の支持者ではなかったとする根拠のない見解が共和党議員によって示されていた。

レイ長官が事件について公に発言するのは初めて。司法委のダーバン委員長から暴動が「偽のトランプ氏支持者」によって組織されたという証拠があるのかと問われた同長官は「そのような証拠は見つかっていない。現時点では、それで間違いない」と答えた。

暴徒が「偽のトランプ氏支持者」だったとする主張は共和党のロン・ジョンソン上院議員が先週の上院公聴会で述べたもの。ジョンソン氏は、襲撃にかかわったのは「工作員」だとも指摘していた。

委員を務める共和党議員のほとんどはこうした陰謀論を受け入れなかったものの、左翼が紛れ込んで暴力的な襲撃を引き起こしたとする根拠のない主張はトランプ氏の弾劾(だんがい)裁判に携わった弁護士や一部の共和党議員らによって広められている。先週開催された保守派の大規模イベント「保守政治活動会議(CPAC)」でも、少なくとも1人の登壇者がこれに言及していた。

レイ氏は司法委員会で、無政府主義の暴力的な過激派やアンティファ(国内左派の反ファシズム運動)のメンバーが暴動に関与した証拠もこれまでのところ一切見つかっていないと明言した。

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