ホワイトハウスの執事として半世紀、大統領一家に愛された「バディー」引退
(CNN) 米ホワイトハウスで長年にわたって執事を務めた「バディー」ことウィリアム・カーターさんが、今週いっぱいで引退する。関係者3人がCNNに明らかにした。
カーターさんのキャリアは47年前、ホワイトハウスの向かいにある迎賓館のブレアハウスで始まった。15年後にホワイトハウスに異動して、6人しかいない大統領公邸の執事の1人に就任。職員の間の信頼も厚く、ロナルド・レーガン大統領の時代から現在に至るまで、歴代大統領や大統領一家の生活を支えてきた。
ジョー・バイデン大統領とジル・バイデン夫人は声明を発表し、「バディー・カーターは47年の間、10政権にわたって米大統領と大統領一家、その自宅であるホワイトハウスの生活に欠かせない存在だった」と功績をねぎらった。
関係者によると、引退は私的な事情によるもので、自分の家族と過ごす時間を増やしたい意向だという。27日には職員がホワイトハウスで小規模なパーティーを開く予定で、バイデン大統領夫妻は送別会の一環としてカーターさん一家と昼食を共にする。
同僚の1人はカーターさんについて、誰とも比べ物にならないほどホワイトハウスのことを熟知していたと証言する。公式晩餐(ばんさん)会などの行事では、それぞれの部屋で最も見通しのいい場所や、要人や著名人が出入りする際の花の配置などを知り尽くしていたカーターさんが大きな助けになった。
歴代大統領一家にも愛され、メラニア・トランプ前大統領夫人が2018年にバーバラ・ブッシュ元大統領夫人の葬儀に参列した際に同伴したホワイトハウス公邸職員2人のうちの1人がカーターさんだった。
クリントン元大統領の娘のチェルシーさんや、ブッシュ元大統領の娘ジェナさんの結婚式にもゲストとして招かれた。