米ロ首脳会談、来月ジュネーブで開催 バイデン氏の就任後初
(CNN) 米ホワイトハウスは25日、バイデン米大統領とロシアのプーチン大統領が来月16日にスイスのジュネーブで初の対面での首脳会談を行うと発表した。
ホワイトハウスは「両首脳は喫緊の幅広い課題を議論し、米ロ関係の予測可能性と安定性の回復を目指す」との声明を出した。
クレムリン(ロシア大統領府)も「米ロ関係のさらなる発展の現状と今後、戦略的安定性の問題、コロナ対策下での交流や地域紛争の解決など国際的な時事問題を話し合う」と声明で述べた。
首脳会談はバイデン大統領初の外遊の最後に行われる。バイデン氏は6月前半に英イングランド南部で先進7カ国首脳会議(G7サミット)、 ベルギーの首都ブリュッセルで北大西洋条約機構(NATO)と欧州連合(EU)の首脳会議に出席する。
当局者によると、ホワイトハウスは今週、ジェイク・サリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)をジュネーブに送り込み、ロシア側と接触させていた。
ホワイトハウスのサキ報道官は25日、戦略的安定性の議論に多くの時間が割かれるだろうと説明。バイデン氏が「ウクライナを取り上げ、ウクライナの主権と領土の完全性に対する米国の支持を強調する。ベラルーシも取り上げて重大な懸念を伝える」とも述べた。
首脳会談は敵対行為を続けるロシアに報奨を与える形になるとの批判に対しては、「多くの点で意見の不一致があるときに首脳らと会談することは重要だ」と述べ、会談は「報奨」には当たらないとの認識を示した。
前回の米ロ首脳会談は3年近く前、トランプ前米大統領とプーチン大統領との間で行われた。その際はトランプ氏がプーチン氏と並び、ロシアによる2016年の米選挙への介入に関して自国の情報機関を切り捨てた。今回の会談は当時とは大きく様相が異なるだろうと当局者は予想する。
首脳会談は先月、バイデン氏が電話会談で提案し、プーチン氏が受け入れる姿勢を見せていた。バイデン氏は不測の事態を避けるために、明確な連絡経路を確保しておきたいと考えている。