大破した2機のF35を継ぎはぎ、「フランケンジェット」が米空軍で実戦配備 コスト節約
(CNN) 事故で大破した2機のF35の機体部分を継ぎ合わせたステルス戦闘機が実戦配備された。米空軍はこの機体を「フランケンジェット」と呼んでいる。
米軍のF35統合プログラムオフィスは9日の報告書で、「『フランケンジェット』は完全な作戦能力を獲得しており、戦闘要員を支援する準備が整っている」と明らかにした。
このリサイクルされた戦闘機のルーツは2014年にさかのぼる。空軍の事故報告によると、フロリダ州エグリン空軍基地から訓練任務に飛び立とうとしたF35Aは、「壊滅的なエンジン故障」に見舞われた。
「AF27」と呼ばれていたこのF35Aは、機体後部にも深刻な損傷を負った。
調査では結論として、破損したエンジンのローターアームの破片が「エンジンのファンケースや格納室、内部の燃料タンク、油圧・燃料ラインを切り裂き、機体上部の胴体を突き抜けた」と指摘。この結果発生した火災により、機体の後方3分の2が焼損したとも述べた。
さらに20年6月8日には、別の事故が発生した。複数の報告によれば、「AF211」という別の機体がユタ州ヒル空軍基地への着陸に失敗し、機体に深刻な損傷を負う結果になった。
こうして、空軍の元には使用可能な二つの部分が残った。AF27の機首部分とAF211の機体後部だ。