トランプ氏一族企業とCFO、15年に及ぶ脱税などで起訴
ワイセルバーグ被告は1日午後、無罪を主張した。裁判所は被告にパスポートの提出を命じ、誓約書への署名で釈放を認めた。
検察は、デジタル記憶媒体、大陪審証言、帳簿、納税記録、証人となる可能性のある人の証言を入手済みだとしている。
検察によると、ワイセルバーグ被告は会社も認識の上で、税務スキームへの関与を隠そうとしていたとされる。
トランプ氏本人は訴追されていない。
トランプ・オーガニゼーションの起訴は、ニューヨーク州マンハッタン地区検察のサイラス・バンス検事による2年以上の捜査の結果となる。捜査の端緒となったのは、トランプ氏の元顧問弁護士マイケル・コーエン被告が支払った口封じ金に絡む会計処理の問題で、最終的には、トランプ氏の納税記録提出を求める召喚状について最高裁で争われる事態となった。
トランプ氏は1日、起訴状の公開を受けて、2人の民主党員の検事が主導した捜査だと起訴を批判する声明を発表。「急進的な左派民主党員による政治的な魔女狩りだ」と語気を強めた。
トランプ・オーガニゼーションも同日声明を発表し、ワイセルバーグ被告はマンハッタン地区検察によって「前大統領に攻撃しようとする焦土作戦の駒」として利用されていると述べた。