熱中症で数百人が死亡、再び記録的な猛暑の予想 米西部
(CNN) 6月下旬の異常な熱波で数百人が死亡した米北西部からカナダ南西部にかけての地域で、この週末にかけて再び平年を大幅に上回る猛暑が予想されている。
米オレゴン州は6日、州内で6月末の記録的な猛暑に関連して死亡した人が107人に増えたと発表した。死者は州全体で報告されているが、ほぼ3分の2はポートランドがあるマルトノマ郡に集中していた。
マルトノマ郡当局者によると、死者のほとんどは、エアコンも扇風機もない状態で、1人で死亡しているのが見つかった。
死者の数は前年までに比べて大幅に増えている。2017~19年にかけて同州で報告された熱中症による死者は12人だった。
ワシントン州シアトル地域では、熱波が原因で少なくとも13人が死亡した。一方、カナダのブリティッシュコロンビア州では、熱波が続く間、例年のほぼ3倍に当たる486人が突然死した。同地の気温はカナダ史上最高を記録していた。
米西部では6~7日にかけて再び高気圧の勢力が強まり、猛暑が予想されている。
天気予報によると、米北西部では少なくとも週の前半にかけ、日中の最高気温が約32度台から37度以上に達する厳しい暑さが続く見通し。内陸部やカリフォルニア州北部では所によって、6~7日の気温が観測史上最高に迫る可能性もある。
オレゴン州東部やネバダ州、アイダホ州では日中の気温が35度から37度台に達する予想で、再び記録を更新する可能性もある。
猛暑は6~7日にかけてピークに達した後、8日には前線の影響で一時的に収まり、気温は依然として平年を上回るものの、平年に近づくと予想されている。
しかし10日までにはネバダ州上空を中心とする高気圧が再び発達し、再び37度台に上昇する見通し。
この週末はワシントン州東部やオレゴン州、アイダホ州で再び記録的な猛暑が予想される。カリフォルニア州北部の気温は所によって37度台から43度を超す見通し。
カリフォルニア州サクラメントのNWSによると、同州レディングの気温は10~11日にかけ、60~73%の確率で43度を上回る見通し。レディングの気温は既に10日連続で43度を超えており、今後も8日以上、この暑さが続くと予想している。
米西部では干ばつが深刻化し、カリフォルニア州などで大規模な山火事が続く。同州北部の各地で発生した大規模な山火事の煙は、ワシントン州南部やアイダホ州西部にも影響を及ぼしている。
今週末にかけての熱波は来週いっぱい続くと予想されている。