デルタ株、水痘に匹敵する感染力 CDCの内部資料が警告

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CDCのワレンスキー所長がデルタ株の感染力の強さについて警鐘を鳴らした/Greg Nash/Pool/AFP/Getty Images

CDCのワレンスキー所長がデルタ株の感染力の強さについて警鐘を鳴らした/Greg Nash/Pool/AFP/Getty Images

ワシントン(CNN) 全米で感染が急拡大している新型コロナウイルスの変異株「デルタ株」はより重篤な症状を引き起こし、水痘と同じくらい容易に蔓延(まんえん)するとみられる。米疾病対策センター(CDC)の内部資料から明らかになった。

資料は発表用スライドの形式で、未公開のデータを含む内容。それによるとデルタ株の場合はワクチン接種済みの人であっても未接種者と同程度の割合で感染を広げる可能性があるという。

CDCのワレンスキー所長は、資料が本物であることを確認した。資料の内容は米紙ワシントン・ポストが最初に報じた。

ワレンスキー所長はCNNの取材に対し、デルタ株について「これまで知られた中で最も感染力の強いウイルスの一つ」と指摘。はしかや水痘と同水準だとの認識を示した。

CDCはデータを30日に公表する予定。ワレンスキー氏は27日、感染対策のマスク着用に関する指針を見直し、感染拡大地域ではワクチン接種が完了した人にも屋内での着用を勧めるとした。この決定は物議をかもしたが、新たなデータはこの内容に裏付けを与えるものとなりそうだ。

CDCの資料によると、デルタ株は1人の感染者が平均8~9人に感染させる。これは水痘と同程度。一方、変異前のコロナウイルスは通常のかぜと同じく1人の感染者から約2人にうつるという。

またデルタ株に感染した場合は、ワクチン接種者であっても未接種者と同じくらい人にうつす可能性がある。

ワクチンは90%以上の確率で重症化を防ぐが、感染そのものの防止効果はそこまで高くない。このためワクチンを接種していても感染する「ブレークスルー感染」が起こりやすいと、資料は指摘する。

また資料では複数の報告を引用しながら、デルタ株がより重い症状を引き起こす可能性にも言及。「戦況が変わったことを認識するべき」として、ワクチン接種の義務化と誰に対してもマスク着用を求めることを推奨している。

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