バイデン氏と習氏が電話会談、米中関係緊迫化の中で
(CNN) 米国のバイデン大統領は9日夜、中国の習近平(シーチンピン)国家主席と電話で会談した。米中関係は過去数カ月間緊迫した状態が続いており、とりわけサイバースペースの領域で米国が中国による不正行為を糾弾する事例が起きている。
これには米マイクロソフトの電子メールシステムへのハッキングやランサムウェア(身代金ウイルス)を使った複数のサイバー攻撃が含まれる。
ホワイトハウスが公開した会談の要約によると、両首脳は広範かつ戦略的な議論を交わした。内容は両国の利益が合致する領域と、利益や価値観、展望が異なる領域に関するものだったという。
両者はどちらの点についてもオープンかつ率直に関与していくことで合意。バイデン氏が明確に示してきたように、今回の議論は米国が進める取り組みの一環で、米中間の競争の責任ある管理を念頭に置いているという。
90分に及んだ電話会談の前後で記者団の取材に応じた米政権高官によると、バイデン氏はサイバー問題を取り上げたほか、全体としては競争力ある米中関係の管理の仕方について「広範かつ戦略的な議論」を求める姿勢を示した。それにより両国が衝突に陥るのを避けようとしていたという。
バイデン氏が就任後、習氏との電話会談を行うのは7カ月前に続いて2度目。