カーター元米大統領、ロシアのウクライナ侵攻を非難 「全世界の安全に脅威」
ワシントン(CNN) カーター元米大統領は24日、ロシアのウクライナ侵攻は国際法に違反しており、欧州や全世界の安全保障を脅かすものだとの見解を示した。ロシアの攻撃を非難する存命の歴代大統領の列に加わった形だ。
カーター氏はツイッターに投稿された声明で、「ロシアが武器やサイバー兵器を使って行っているウクライナへのいわれのない攻撃は国際法違反であり、ウクライナ国民の基本的人権を侵害するものだ」と指摘。「ウクライナの主権への不当な攻撃を非難する」と述べ、プーチン氏に軍事行動の停止と平和の回復を求めた。
また、米国や同盟国は「ウクライナ国民の平和や安全保障、自決の権利を支持する必要がある」とも述べた。
ロシアは24日未明にウクライナ侵攻を開始。3方から軍を送り込み、首都キエフ近郊の複数の場所にミサイルを撃ち込んだ。こうした広範な攻撃に対し、世界の首脳から強い非難の声が集まっている。
カーター氏は外交に特別な関心を寄せ、人権を擁護した大統領として尊敬を集める。1977年にはノートルダム大学の卒業式で、自身の外交政策観を次のように定義していた。「我々の政策は米国の役割の歴史的ビジョンに基づき、世界の変化に対する大局的な見方に由来し、不変の道徳的価値観に根ざし、物質的な豊かさと軍事力によって補強される。我々の政策には人類に奉仕する目的がある」
オバマ、ジョージ・W・ブッシュ、ビル・クリントンの各元大統領もそれぞれ、24日の声明でカーター氏と同様の所感を表明している。