仏集団性的暴行、有罪の17人が不服申し立て 元夫は上訴せず
パリ(CNN) 鎮静剤で意識不明にした自分の妻を50人以上の男にレイプさせたとして元夫らが起訴された事件で、仏南部アビニョンの検察は30日、有罪となった17人が上訴の期限だった30日に不服を申し立てたと明らかにした。
今月終結した事件の公判では、元夫ドミニク・ペリコ被告のほか、ペリコ被告の手引きで性的暴行に及び、起訴された他の被告50人全員も有罪となった。
フランスのみならず国際社会を震撼(しんかん)させたこの事件では、ペリコ被告が約10年にわたってインターネットで勧誘した面識のない男らを自宅に招き、鎮静剤で意識を失っている妻のジゼルさんをレイプさせたとして起訴された。
ペリコ被告は加重レイプの罪で有罪となり、最高刑の禁錮20年が言い渡されていた。弁護士は30日、同被告は上訴しない方針で、裁判を終わらせなければならないと考えていると明らかにした。
公判では、ペリコ被告以外の被告50人のうち14人が罪を認め、その他は容疑を否認し、夫の同意があれば罪にはならないと考えたと主張した。被告のうち1人は、ペリコ被告の犯行の手口を真似て自身の妻に加重レイプを行ったとして有罪となった。
被告50人には禁錮3〜15年が言い渡された。その多くは求刑より短く、執行猶予付きとなった被告もいた。
裁判は一貫して公開された。同様に性的被害に遭った女性らが声を上げられるよう、裁判を公開することを選び、名前も公表したジゼルさんに対しては称賛する声が多く寄せられた。
判決後、ジゼルさんは裁判の公開を後悔したことはないと述べ、支援者らからの言葉に支えられたと感謝の意を示した。