トランプ政権時の中国気球の米本土通過、バイデン氏就任で初めて把握
(CNN) 中国のスパイ活動用とみられる気球がトランプ前政権時代に米本土上空を3度通過していたことを米国防総省が最近公表した問題で、バイデン政権高官は11日までに、この事実はバイデン氏が就任してから初めて把握していたことを明らかにした。
高官は、3度の通過を発見した方法や時期には言及しなかった。
前政権時代に起きた飛来について国防総省は、最終的に米サウスカロライナ州沖合で撃墜された中国の偵察気球が米モンタナ州上空を滞空していた際に明かしていた。
トランプ氏はこの公表について自らが運用に関係するSNS上で、「虚偽の情報操作」と反発した。
また、トランプ政権時代のエスパー前国防長官はCNNの取材に「驚き」を表明。在任時代、中国が偵察気球を米本土上空に飛ばしたことを伝えたスタッフの存在や関連文書に目を通した記憶はないとも述べていた。
CNNの取材によると、国防総省は連邦議会に対しトランプ政権時に起きたテキサス、フロリダ両州近くを通った中国の偵察気球に関する情報を説明した。
この説明会に加わった共和党の下院議員はCNNに寄せた声明で、「両州への侵入行為があったことは理解した」としながらも、「これら気球の搭載物の種類や侵犯が領海上か領土上空なのかは明白ではなかった」と説明した。