海水温がカ氏100度超 サンゴ礁が大規模白化、救出急ぐ 米フロリダ州
(CNN) 米フロリダ州南端のフロリダキーズ周辺で、海水温の異常な上昇に伴うサンゴ礁の大規模な白化現象が確認され、サンゴを絶滅から救うための緊急救出活動が行われている。
専門家がCNNに語ったところによると、フロリダキーズ周辺の複数のサンゴ礁が、わずか2週間で完全に白化したり、死滅したりした。
極端な熱波に加えて雨も風もない天候の中で、フロリダ周辺の海水温は観測史上最も高いレベルに到達。フロリダ湾では24日、水深約1.5メートルの地点でカ氏101.1度(セ氏約38度)を記録した。ほかにも多くの観測地点で96度(同35.5度)を上回り、99度(同37度)を記録した地点もあった。
フロリダキーズ周辺の複数のサンゴ礁が白化したり死滅したりしているのが確認された/Courtesy Coral Restoration Foundaiton
こうした観測地点があるフロリダ湾の浅瀬は、サンゴ礁が最も集中している場所ではない。しかしフロリダキーズ周辺の海水温も90度(同32度)を超えている。
サンゴは温度の変化に極めて敏感で、海水温が高い状態が長期間続くと、餌となる藻類が抜け出してサンゴが徐々に餓死する白化現象が起きる。この地域の海水温は通常は80度(同26.6度)台半ばにとどまる。
フロリダ水族館が管理するサンゴ礁は、7月6日の時点で91度(同32.7度)で、サンゴは完全に健康な状態だった。ところが19日に再び調べたところ、サンゴが全て白化していて、推定80%が死んでいた。サンゴ再生団体の別の報告によれば、フロリダキーズのマラソン沖にあるソンブレロ礁のサンゴは100%死滅していた。