中国・敦煌の石窟寺院に気候変動の脅威 グリーンピース報告

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表面の一部がはがれ落ち、下地が露わになった甘粛省張掖市にある寺院の壁画/Zhangye Cultural Heritage Administration/Greenpeace

表面の一部がはがれ落ち、下地が露わになった甘粛省張掖市にある寺院の壁画/Zhangye Cultural Heritage Administration/Greenpeace

(CNN) 古代シルクロードの要衝として栄えた中国北西部・甘粛省の敦煌で、石窟寺院が気候変動の脅威にさらされているとの調査結果が報告された。

国際環境NGO「グリーンピース」が17日に報告書を出した。

敦煌周辺には、ユネスコの世界遺産に登録されている莫高窟など仏教の石窟寺院が点在し、1000年以上にわたって戦争や地震、砂嵐、破壊行為などに耐えてきた。

だが近年、砂漠の気候が変化したことにより、壁画や彫刻の損傷が目立っている。莫高窟など一部の石窟の壁画はすでに劣化の兆しがみられ、数年後には消滅する恐れがあるという。

報告書によれば、過去20年で甘粛省の総雨量は増えたが、雨が降った日数は減少した。これは豪雨の頻度が上がったことを示している。また、同省の気温は世界平均を上回る速さで上昇している。

グリーンピース東アジア支部の北京事務所に所属するリー・ジャオ上級研究員によると、集中的な雨にたびたび見舞われることによって急激に湿度が上がったり、局所的な洪水や陥没が起きたりする事態がすでに起きている。

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