ロザリン・カーターさん死去、カーター元米大統領の妻 精神衛生活動に尽力
(CNN) 米国のジミー・カーター元大統領の妻、ロザリン・カーターさんが19日、ジョージア州プレーンズの自宅で死去した。96歳だった。夫妻が運営する非営利団体のカーターセンターが発表した。
夫のカーター元大統領は、「ロザリンは私が達成した全てにおいて、私の対等なパートナーだった」「彼女は私に賢明な助言を与え、必要な時に励ましてくれた。この世界にロザリンがいる限り、私は常に自分を愛し、支えてくれる人がいることを実感していた」と妻をしのんだ。
カーターセンターは17日にロザリンさんがホスピス介護に入ったと発表していた。ロザリンさんは5月に認知症と診断されていた。夫のカーター元大統領も2月から在宅ホスピス介護を受けている。
夫妻はカーター大統領の退任後も世界平和や人権活動に尽力。キューバやスーダン、北朝鮮などを訪れて選挙監視や疾病対策などの活動に取り組み、カーター元大統領は2002年にノーベル平和賞を受賞した。
ロザリンさんは特に、精神疾患の患者に対する偏見をなくし、精神衛生治療を平等に受けられるようにする取り組みに力を入れた。また、母校のジョージアサウスウェスタン州立大学のロザリン・カーター介護研究所を通じ、障害や病気をもつ人たちの介護を支援した。
カーター夫妻は、ジミーさんの妹のルースさんがロザリンさんの親友だったことから知り合い、ジミーさんが海軍学校を卒業して間もなく結婚した。ロザリンさんは18歳、ジミーさんは21歳だった。
15年に脳腫瘍(しゅよう)と診断されたことを発表したカーター元大統領は、自分が最も誇りとする功績は何かと尋ねられて躊躇(ちゅうちょ)することなく、ロザリンさんと結婚したことだと答えていた。