ガザ南部での大規模作戦、1月までに終了か 米高官らが予測
(CNN) イスラエル軍がパレスチナ自治区ガザ地区南部に拡大した大規模な地上作戦は数週間で終わり、来年1月までにはごく局地的な戦略に移行する可能性が指摘されている。複数の米政権高官がCNNに語った。
次の段階ではイスラム組織ハマスの特定の戦闘員や指導者に標的を絞った、緩やかでより長期的な作戦に転じることが予想される。
ただし米高官の一人は、イスラエル軍の現在の作戦が今後数週間でどう展開するかについて、米ホワイトハウスが深い懸念を抱いていると述べた。
米国はこれまでイスラエルに対し、ガザ地区北部で行使した破壊的な戦術を繰り返してはならないこと、民間人の犠牲者を抑える努力を強化する必要があることを、直接強く伝えてきたという。
米国はまた、民間人に多数の死者を出すイスラエルの地上作戦に対しては世界中で批判が強まり、同国が国際社会の支持を得ながらこのまま作戦を続行できる余地は縮小の一途をたどっているとも訴えてきた。
公の場でも、オースティン米国防長官がイスラエルに、「市街戦に勝つ唯一の道は市民を守ることだ」と警告している。
オースティン氏は先週末、国内の国防フォーラムでの講演で、米国がイスラエルを支持する立場は譲れないと述べる一方、民間人の犠牲を避ける努力を強化しなければ、戦術的勝利が戦略的敗北にすり替わりかねないと語った。
米政権高官らはこれまで、イスラエルに民間人の死者を最小限に抑えるよう呼びかける一方、同国の戦術に対しては公の場で責めるより水面下で静かに助言するほうが効果的との考えから、直接の忠告を慎重に避けていた。