イスラエル軍迫る病院に100体超の遺体 ガザ当局
(CNN) イスラム組織ハマスが実効支配するパレスチナ自治区ガザ地区の保健省は5日、同地区北部のカマル・アドワン病院に遺体108体が置かれていると明らかにした。一部は身元不明という。
イスラエル軍は同病院に向かって進んでおり、病院付近では激しい銃撃と爆発があった。
病院内にいるジャーナリスト、マフムード・アルサッバーフ氏は5日、白いシーツに包まれて中庭に置かれている遺体約30体を映した映像をCNNに送ってきた。
アルサッバーフ氏によると、病院が立地する地区では救急車が通行できず、カートに積み重ねられている遺体もある。遺体がどのくらいの期間、同病院に置かれているのかは不明だが、家族かどうかを確認しようとしている人がいるという。
医師でガザ保健省幹部のムニル・アルバルシュ氏によると、カマル・アドワン病院は停電しており、市民7000人超が同病院に避難している。停電のため手術はできなくなっているという。
アルバルシュ氏は、ガザ北部で稼働している病院は4カ所のみで、救急車55台は動いていないと説明。また、負傷者400人が南部ラファ検問所からガザ外に運ばれたが、負傷者4万人余りがまだガザ内にいるという。
アルバルシュ氏は病院からCNNに送った音声メッセージで、病院は包囲されていると明らかにした。イスラエル軍の戦車や車両が病院のすぐ近くまで近づいているという。同氏が語っている間、大きな銃声が聞こえた。
これとは別に送られてきた約30秒にわたる映像でも銃撃や爆発の音が絶え間なく続いている。
CNNは同病院での死傷者数を確認することはできない。また、カマル・アドワン病院付近での作戦についてイスラエル軍にコメントを求めている。