米16歳少年が一人旅、誤った飛行機に搭乗 最後は無事到着
(CNN) 米南部フロリダ州に住む16歳の少年ローガン・ルーズさんは、米格安航空会社フロンティア航空の便で母親のいるオハイオ州に向かうはずだったが、誤ってプエルトリコ行きの便に乗ってしまった。
フロンティア航空の企業広報担当ディレクター、ジェニファー・デラクルス氏によると、ローガンさんは12月22日にタンパからクリーブランドに向かう便に乗る予定だったが、誤ってプエルトリコのサンファン行きの便に搭乗した。
オハイオ行きの便とプエルトリコ行きの便はどちらも同じゲートから出発し、プエルトリコ行きの方が先に出発したという。
ローガンさんの父ライアン・ローズ氏によると、ローガンさんは飛行機恐怖症で、一人で飛行機に乗るのは今回が初めてだった。ローズ氏と現在の妻は、ローガンさんにゲートへの行き方をよく説明しておいたという。
ローズ氏によると、ローガンさんが搭乗ゲートに到着すると、乗客はすでに搭乗を開始していた。
ローガンさんが係の女性に搭乗が始まっているのか尋ねると、女性は「はい」と答え、持っているバッグに問題がないかをチェックした。ただ航空券のスキャンは行わず、航空券をちらりと見て「この便で大丈夫です」と言ったので、ローガンさんはそのまま搭乗したという。
「もし(航空会社の職員が)息子の搭乗券をスキャンしていたら、息子が違う便に搭乗していることが分かったはずだ」とローズ氏は指摘する。
ローズ氏はローガンさんの母親から午後8時半ごろに電話があり、息子が搭乗したとの連絡を受けたが、搭乗には早すぎる時間だったため違和感を感じた。9歳の息子がフライト状況を調べてみると、同じゲートからプエルトリコ行きの便が出発したばかりとわかった。
息子に電話しても留守番電話でつながらず、すぐにフロンティア航空に連絡。午後10時15分ごろに航空会社から、ローガンさんがプエルトリコ行きに搭乗していて、パイロットに気を配るよう通知していると連絡を受けた。
ローガンさんはその後すぐにタンパに引き返して午前3時半ごろ到着。クリーブランド行きの便に午前7時45分に搭乗した。
ルーズさんはCNNに「全員にとってストレスのかかる苦しい体験だった」と語った。
フロンティア航空は付き添いのない未成年者向けのプログラムを策定していないものの、15歳以上であれば1人で搭乗することを認めている。
米運輸省は、未成年者が一人で飛行機に乗ることについての規制はないとした上で、各航空会社には飛行機で旅行中の子どもたちを保護するための特定の手順があると話す。ただ、大半の航空会社は、15歳以上であれば、同伴者のいない未成年者向けの手続きなしに、一人での国内便の搭乗を認めているのが現状だという。