木星の衛星エウロパに自分の名前を送れる、年末までNASAが募集
(CNN) 米航空宇宙局(NASA)が、木星の衛星エウロパに200万人以上の名前を送る「メッセージ・イン・ア・ボトル」キャンペーンを実施しており、年末までに登録すれば自分の名前を宇宙に送れる。
NASAの探査機「エウロパ・クリッパー」は、2024年10月にフロリダ州のケネディ宇宙センターから打ち上げられ、木星の衛星エウロパまでの29億キロの旅に出発する予定だ。
そして30年に軌道に到達した後、氷で覆われたエウロパの周りを数年間飛行し、氷の下にある海に生命体が存在するか否かを調査する。エウロパは、地球外での生命の探索に最適な場所の一つと考えられている海洋世界が存在する衛星の一つだ。
探査機にはカメラや分光器、氷を貫通するレーダー、温度計器など九つの科学機材が搭載されるほか、米国の詩人エイダ・リモン氏がエウロパに向けて書いた詩も運ばれる。詩はタンタルという金属のプレートにリモン氏の手書きの形で刻まれ、今回応募のあった人々の名前入りのマイクロチップとともに探査機の覆いの内側に納まる。
応募者の名前は10セント硬貨大のシリコンチップに電子ビームを使って記録され、1人の名前は髪の毛の1000分の1よりも小さいという。
マイクロチップはカリフォルニア州パサデナにあるNASAのジェット推進研究所で組み立て中の宇宙船に搭載される。
エウロパ・クリッパーはNASAが惑星ミッションのために開発した最大の宇宙船で、太陽光線を集めるためのソーラーアレイを開くと、幅30.5メートル、高さは約5メートルに達する。