中東歴訪の米国務長官、イスラエル訪問へ 影響力に注目

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イスラエル軍による難民キャンプへの攻撃で死亡したパレスチナ人を運ぶ人々=3日、パレスチナ自治区ガザ地区/Mohammed Al-Masri/Reuters

イスラエル軍による難民キャンプへの攻撃で死亡したパレスチナ人を運ぶ人々=3日、パレスチナ自治区ガザ地区/Mohammed Al-Masri/Reuters

(CNN) ブリンケン米国務長官が1週間の予定で中東を歴訪している。今週はイスラエルを訪れ、パレスチナ自治区ガザ地区での現状や意図を問う予定。戦闘が長引くなかで、米国がイスラエルに対する影響力を行使できるかどうかが注目される。

イスラム組織ハマスがイスラエルに奇襲攻撃を仕掛けた昨年10月7日以降、ブリンケン氏の中東歴訪は4度目、イスラエル訪問は5度目。

イスラエルには各国から安全保障当局の高官らが相次いで訪れている。ブリンケン氏は同国の当局者らと対面して、パレスチナ側で急増する民間人の犠牲を抑え、ガザ地区に支援物資を届けられる体制を整備するよう促す見通しだ。

米当局者らは、イスラエルが主張する意図と実際に起きていることの間に依然として隔たりがあることを認めたうえで、米国は「イスラエルに指示するのでなく、友人の立場から難しい質問を投げ掛ける」との方針を示す。

ガザで民間人の死者が増えるにつれ、当初はイスラエルを支持していた国も次第に同国への批判を強め、中東地域全体の緊張も高まっている。紛争拡大の懸念が強まるなか、イスラエルに戦闘を終結させる現実的な計画があることを、ブリンケン氏が確認できるかどうかに期待がかかっている。

ブリンケン氏は1週間で中東の9カ所を歴訪する。7日にはヨルダンのアブドラ国王、カタールのタミム首長と会談した。

アブドラ国王は会談で、ガザで戦闘が続くことは「破滅的な結果」を招くと警告し、「悲惨な人道危機」を終わらせるよう訴えた。また、ガザでの即時停戦と人道支援に向け、米国が圧力をかける役割の重要性を改めて指摘した。

ブリンケン氏はタミム氏と会談した後の記者会見で、中東での極度の緊張に言及し、紛争拡大を防ぐことが今回の訪問の主な目的だと強調。6日に会談したトルコのエルドアン大統領とギリシャのミツォタキス首相、この日のアブドラ国王やタミム氏との協議も、核心はここにあったと説明した。

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