ハリス氏、ラテン系有権者からの支持でリード ただし前候補より差は小さく
(CNN) 11月の米大統領選で、ラテン系の登録有権者からの支持では、民主党候補のハリス副大統領が共和党候補のトランプ前大統領を上回っていることがわかった。NBCニュースとテレムンド、CNBCが実施した世論調査で明らかになった。ただ、民主党候補としては過去の候補者と比較するとリードの差は小さくなっている。
世論調査によれば、全体でみると、ラテン系の登録有権者のうち54%がハリス氏を支持した。トランプ氏支持は40%だった。今回の調査によれば、ハリス氏はラテン系の女性からの支持で大きくリードしている。ラテン系の女性の有権者からの支持はハリス氏が60%、トランプ氏が34%だった。ラテン系の男性からの支持は拮抗(きっこう)し、支持率はいずれも47%と割れた。
ハリス氏は大統領選の争点のいくつかで、大きなリードを得ている。移民に対する人道的な扱いと移民の権利の保護や、人工妊娠中絶への対応、ラテン系社会の懸念への対処といった争点に関しては支持率で30ポイント以上のリードを得た。しかし、経済での対応ではトランプ氏支持が45%とハリス氏支持の41%を上回ったほか、インフレや生活費への対応ではトランプ氏支持が46%でハリス氏支持が37%、国境の確保や移民の管理でもトランプ氏支持が47%でハリス氏支持の34%を上回った。
今回の調査では、移民問題に対するラテン系有権者の見方が2016年以降、変化していることが見て取れる。当時は、移民について、米国にとって害を及ぼすよりも助けになるとする見方が69%だった。こうした見方をする人は現在は62%。ラテン系有権者では移民が米国にとって助けになるよりも害を及ぼすとする人の割合が16年の16%から現在は35%と2倍以上となった。
今回の世論調査によって、民主党が一部の有色人種の有権者からの支持を失いつつある証拠がまた増えた形となった。