反体制派が軍参謀本部を攻撃、内戦の死者3万人超す シリア
(CNN) 内戦が続くシリアの首都ダマスカス中心部で26日、反体制派が政府軍の参謀本部を攻撃し、国営テレビによると警備員4人が死亡、民間人と兵士を含む14人が負傷した。反体制派によれば、反政府デモが始まった昨年3月以来のシリア国内での死者は3万人を超えている。
国営テレビによると、軍参謀本部を狙った自爆テロで、自動車爆弾を使った2度の爆発があった。離反兵でつくる「自由シリア軍」がこの攻撃の実行を認めている。
目撃者はCNNの取材に対し、爆発があった建物は損傷がひどく、内装は焼け焦げて自動車爆弾が爆発した地点は地面が大きくえぐれていると語った。
政府はこの攻撃について、「テロリスト」を排除するための戦闘が続いているが、軍関係者に影響は出ていないと説明した。一方、反体制派は、数十人の死傷者が出たと述べている。
反体制派の「地域調整委員会」によると、シリア全土ではこの日も衝突が続き、26日だけで343人が死亡した。「シリア人権監視団」によれば、昨年3月以来の死者3万人のうち、民間人は2万1534人を占め、シリア軍兵士は7322人、反体制派に加わった離反兵などは1168人に上っているという。
一方、イランの国営プレスTVは、現地で取材していた同局の特派員1人が反体制派に撃たれて死亡、もう1人が負傷したと伝えた。ジャーナリスト保護団体によれば、シリアの内戦取材で死亡したジャーナリストは、昨年11月以来、少なくとも21人に上っている。