グルジア議会選で野党連合が勝利 大統領敗北認める
(CNN) グルジアで1日実施された国会議員選挙(定数150)で野党連合の勝利が確実となり、サアカシュビリ大統領が2日、敗北を認めた。
野党連合を率いたイワニシュビリ氏が首相に就任する見通し。旧ソ連からの独立以来初めて、選挙による平和的な政権交代が実現することになる。
サアカシュビリ大統領は2004年の民主化革命を受けて就任。欧州連合(EU)、北大西洋条約機構(NATO)への加盟を目指す親欧米路線を打ち出し、汚職対策や経済改革で欧米から高い評価を受けてきた。一方でロシアとは南オセチア問題などで対立した。
これに対し、イワニシュビリ氏はロシアとの関係改善を主張してきた。同氏はグルジア随一の富豪として知られる人物。資産は約64億ドル(約5000億円)で、同国の国内総生産(GDP)のほぼ半分に匹敵すると推定される。
大統領は選挙結果を受け、民主主義の手続きを尊重して新政権への移行に協力すると表明。今後は自身の率いる「統一国民運動」が最大野党の役割を果たすと述べた。
米ホワイトハウスは、この選挙について「グルジアの民主主義を確立するうえで重要な一歩だ」と評価する声明を出した。
同国では1年後の13年10月に大統領選も予定されている。