イスラム侮辱映像の制作者にまた懸賞金、今度は20万ドル
イスラマバード(CNN) イスラム教の預言者ムハンマドを侮辱した映像がイスラム圏から強い反発を招いている問題で、パキスタンの元議員が1日、映像の制作者を殺害した者に20万ドル(約1560万円)の賞金を与えると発表した。
元議員のイクラムラ・シャヒド氏は、北部ペシャワールのデモ会場で賞金支払いを表明した。地元警察によると、このデモは宗教団体が主催し、1万5000人以上が参加。問題の映像に対して平和的な抗議行動を展開していた。
同国では先月、ビロウル鉄道相が制作者殺害に賞金10万ドルを出すと発言して物議を醸していた。ただし、両氏とも制作者の名前は口にしていない。
米当局によると、映像を制作したのはエジプト系米国人でキリスト教の一派コプト教徒のナクーラ・バスリー・ナクーラ氏。金融詐欺罪での保護観察中に無許可でインターネットにアクセスしたとして、先週米当局に拘束され、保釈は認められていない。家族もカリフォルニア州の自宅を離れて身を隠したとされる。
抗議の動きは他国にも広がっている。ロシア国営RIAノーボスチ通信によると、チェチェン共和国の裁判所は先週、この映像を広く放映すべきではないとの判断を下した。モスクワの裁判所も1日、映像は「過激主義的」な作品に当たると認定した。