イラクのテロやまず 9月の死者365人、2年ぶり高水準
バグダッド(CNN) イラク内務省は1日、国内のテロによる9月の死者が365人に上ったことを明らかにした。1カ月の犠牲者数としては、426人が死亡した2010年8月以来、2年ぶりの多さとなる。
死傷者数の統計は内務省と厚生省、防衛省がまとめた。それによると、9月の犠牲者の内訳は、民間人が182人、イラク兵が95人、イラクの警察官が88人だった。
負傷者は683人と死者の倍に上った。うち民間人が543人、兵士が120人、警察官が110人を占めている。
「テロリスト」はこの公式統計には含まれていないが、政府の集計によると、9月に死亡したのは64人、拘束されたのは242人だった。
イラク国内のテロ事件は、イスラム教スンニ派とシーア派の衝突が激化していた2006~07年と、米軍が撤収した昨年12月に比べると大幅に減少している。しかし民間人や治安部隊を狙ったテロは依然としてやまず、宗派対立や政治的対立もくすぶり続けている。
シーア派を中心とする同国の政権は、相次ぐテロ事件について、国際テロ組織アルカイダと結びついたスンニ派武装勢力の犯行との見方を示している。