パキスタンで2万人の反政府デモ、政治改革を要求
イスラマバード(CNN) パキスタンの首都イスラマバードで14日夜、政治改革を求める大規模なデモが実施され、推定約2万人が市中心部のビジネス地区に集まった。
デモは、イスラム教の聖職者カドリ師が「100万人の行進」と呼んで参加を呼び掛けた。政府はこの日、同市内の携帯電話サービスを停止したほか、国会議事堂周辺などにバリケードを築いてデモに備えた。
カドリ師は防弾トラックに乗り込み、バスや乗用車、徒歩の参加者らを率いてイスラマバード入り。議事堂近くに先に来ていたデモ隊と合流した。同師は群集に向かって「これは革命の始まりだ」と語り、「連邦政府と地方政府を明日の朝までに解体せよ。そうでなければ群衆が政府を引きずり降ろす」と気勢を上げた。
一方、現場上空をヘリコプターから視察したマリク内相は、デモが目標人数を達成できず、失敗に終わったとの見方を示した。
カドリ師はカナダに8年間滞在した後、昨年末に帰国。汚職撲滅や選挙制度改革を訴え、エジプトの反政府デモに匹敵する抗議運動を展開すると表明してきた。マリク内相は、デモで暴力が発生した場合は同師の責任を追及すると述べていた。
同師の抗議運動は軍部が裏で操っていると主張する声もあるが、本人はこれを否定している。