米海軍司令官が謝罪、フィリピン沖「世界遺産」での掃海艦座礁で
(CNN) 米海軍第7艦隊の掃海艦「ガーディアン」がフィリピン沖で座礁した問題で、同艦隊司令官のスコット・スウィフト中将は20日、謝罪を表明し、環境への被害防止に向けて一層の努力を約束した。
ガーディアンは17日朝、同国南西部スルー海のトゥバタハ環礁で座礁した。同環礁は国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産に指定されている。乗組員79人は全員小型ボートで脱出したが、残された船体や周辺海域の調査は天候不順で難航している。海軍はサンゴ礁への被害を認めている。
スウィフト中将は20日、海軍ウェブサイトに掲載した報告の中で、「海を守る者としてこの事故がトゥバタハ環礁にもたらした損害を極めて遺憾に思う」と述べ、世界遺産保護や海洋環境保全の重要性を認識していると言及した。
米、フィリピン海軍はともに、重油流出は起きていないとの見方を示した。現場海域にはフィリピンから3隻、米国からも複数の軍艦が送り込まれている。21日からは米海軍のトーマス・カーニー少将が駆逐艦マスティンから指揮を執り、環境被害防止に努めるという。